みんなでつくる愛知の食と農の未来 食べものは“いのち”

愛知は全国8位の農業県

 愛知県は、農業産出額全国8位(2019年)の全国有数の農業県で古くから野菜や果物、花き(観賞用の植物全般)の生産が盛んです。全国トップシェアを誇る品目も数多く、農業産出額が全国トップ3の農畜産物はなんと19種類以上もあります。
 その他にも、「みかわ牛」「みかわポーク」など、高い品質のブランド肉を生み出す畜産や、安全・安心なお米づくりを実践する稲作など、さまざまな農畜産物がバランスよく生産されています。

農業産出額が全国トップ3に入る主な愛知の農畜産物

全国第1位 キャベツ、フキ、大葉、イチジク、ギンナン、菊、バラ、シクラメン(鉢)、観葉植物(鉢)、洋ラン類(鉢)、名古屋コーチン、うずら卵
全国第2位 トウガン、カーネーション
全国第3位 トマト、サヤエンドウ、ミツバ、チンゲンサイ、花壇用苗もの類

出典:愛知県「農業の動き(2021)」

品目別農業産出額の内訳(愛知県)
出典:愛知県「農業の動き(2021)」

わたしたちの「食」と「県産県消」

 「食べること」は、わたしたちの元気・健康の源であり、生きることそのものです。日本の食料自給率(カロリーベース)は37%(2020年度)で、食料の6割以上を海外に依存しています。世界的な人口増加や自然災害の多発などで、世界的な食料不足が懸念されるなど、日本の食料自給率の問題はわたしたちにとって身近で重要な問題です。
 「県産県消」とは、県内で採れたものを県内で消費するという意味です。「県産県消」は、地域の農業を守り、日本の食料自給率を高める第一歩です。JAグループ愛知は、生産者と消費者が協力して「県産県消」の輪を広げ、愛知の農業を盛り上げていきたいと考えています。

日本と諸外国の食料自給率(カロリーベース)
出典:農林水産省HP ※日本は2020年度

県産県消で始めるSDGs

 SDGsとは、国連で採択された、持続可能でより良い社会の実現を目指す世界共通の目標です。
 「県産県消」は、輸送エネルギーの削減や、規格外野菜の販売による廃棄ロス削減につながります。さらに、地域の農業が維持されると、生き物のすみかを守ったり、洪水や土砂崩れなどの自然災害を防止したり、市街地の気温上昇を抑えたりと、地域の自然環境を守ることにつながります。
 くらしに身近でSDGs達成につながる「県産県消」。今日から皆さんも始めてみませんか。

消費者のメリット

  • 身近な場所で、新鮮で比較的安価な農畜産物が手に入る
  • 消費者自ら生産現場などを確認でき、安心感が得られる
  • 直売所などで市場に出回らない珍しい農産物に出会える

生産者のメリット

  • 物流コストの削減で、農家所得の向上が期待できる
  • 消費者の声を身近に聴くことができ、消費者ニーズをとらえた効率的な生産ができる
  • 直売所などなら少量や規格外の農産物も販売できる

地域社会におけるメリット

  • 自然環境・農村の景観が守られる(農業の多面的機能の維持増進)
  • 輸送エネルギーが抑えられ、環境にやさしい
  • 地域で雇用が生まれる